カナダ医療事情

　　　　

こんにちは、ハットです！先日カナダで病院デビューしてきました！日本にいた頃から病院嫌いで、職場の健康診断以外はほとんど病院に寄り付かなかった私。

カナダに移住して来てから息子を専門医の診察に連れて行くことはあっても、自分がカナダで病院にかかるのは初めてだったので（永住権申請に必要な健康診断はこちらで受けましたが、調子が悪くて診察してもらうのは初めてでした。）息子の病院や私の病院の体験を基に、カナダの医療事情についてちょっと書いてみようと思います。

ファミリードクターの不足

カナダの病院事情は日本とは少し異なり、大抵の人はファミリードクター（家庭医）がいて風邪を引いたりどこか調子が悪いとファミリードクターに予約を入れ診てもらいます。（最近はファミリードクターを持たない人が増えてきているそうです。）そして検査が必要だったり、専門医にかかる必要があるなら、ファミリードクターが検査機器の整った病院や専門医に紹介状を書いてくれるのが一般的です。日本でも医師不足が問題となっていますが、カナダもそれは同じで、新患を受け入れてくれるファミリードクターがなかなか見つからず、待機リストに登録している方も結構いるようです。

病院での待ち時間

カナダの病院事情でよく取り上げられる問題の１つは、待ち時間がとても長いことです。私たちは小さい町に住んでいるからか、最高２時間しか待ったことがありませんが４〜５時間は当たり前と聞いたこともあります。急病やケガなどの場合は救急病院に行くと診てもらえますが、急患度によって優先順序をつけられるので優先順序が低いと救急でも待たされます。

専門医に診てもらうまでの待ち時間や検査・手術の待ち時間

日本でも専門医に診てもらうのに何週間も待たなければいけないのが当たり前になってきていますが、それはこちらも同じです。息子が専門医に初めてかかった時も６週間待ちました。これが検査や手術となるとこれまた長く、MRIを受けるのに半年待ちなんて当たり前のようです。これは州によっても結構差があり、都会の方が少しは短いようです。緊急性が高かったり、色んな事情があったりすると（親切な）ファミリードクターやウォークインクリニックのドクターはプッシュしてくれて意外と早く予約が取れたりもしますが、その予約を逃すとまたしばらく待たなければいけないので、日にちの選り好みはしていられません。ここノバスコシア州には、MRIのある病院が３つしかないそうです。そう、州全体で３つです！ここからも待ち時間の長さを想像していただけるでしょう。ちなみに知り合いの方は、しびれを切らして実家のオンタリオ州までMRIを受けに行っていました。

診療費・検査代は基本無料　処方箋薬は全額負担

州の医療保険に加入していると病院で医師に診察してもらったり、検査や手術も基本無料です。ここが日本と違うところで、患者にとってはとてもありがたいですよね。ただ処方箋薬は１００％患者負担なので、会社の健康保険に加入しているか、プライベートの医療保険に加入していないと自分で全額負担することになってしまいます。ちなみに歯医者も全額自己負担です。虫歯でも州の医療保険はカバーしてくれません。

まとめ（ハット家の場合）

ファミリードクターを持たない理由

ハット家はファミリードクターがいません。登録すれば住んでいる町近郊のファミリードクターに空きが出れば紹介してくれるのですが、うちはあえて登録はしませんでした。理由はファミリードクターの利点がイマイチ理解できないからです。

例えば、風邪を引いたらファミリードクターに電話をして予約を入れる。予約でいっぱいだと当日に診てくれないこともあるでしょう。それならウォークインクリニックに行って待てばその日に診てくれます。そしてウォークインクリニックなら朝９時から夜９時まで開いています（ハット家の住む町の場合）。救急の場合や夜間の場合は、ファミリードクターがいてもいなくても救急外来に行かなければいけないのは同じです。

ウォークインクリニックでも病歴や以前にかかった時の記録などはシステム上に残っているし、可能な限り同じ医師に診てもらうこともできます。なのでハット家はみんな同じ医師に診てもらっていますよ。

また、空きが出たファミリードクターが自分達が住んでいる町で開業しているとは限らないので、極端な話１時間くらいかけて通っているという人も知っています。それに比べ、ウォークインクリニックは車で５分のところにあるので、やはり体調が悪い時にクリニックが近いと助かります。

待ち時間はクリニックに行く時間帯によっては結構待たされますが、朝一で行けば20〜30分ほどの待ち時間で診てもらえます。ウォークインクリニックの医師によっては予約を入れてくれることもあります。

こうやって書き出したら、ますますファミリードクターの必要性がないことを再確認（笑）

後編では実際病院にかかった時のことを綴っていきたいと思います。